美女のガニ股のガッカリ感といったら
セットポジション!
どうも。人間観察が趣味のカザマです。目が合うとすげぇ気まずい。
さて、今回は美女を見たのにガッカリしたというなんとも腑に落ちない話をしようと思う。
日々の通勤に電車を使っている私は、意識せずとも毎日多くの人間の様子を観察することができる。というか勝手に視界に入ってくる。そのなかでも、このまえ電車内で出会った美女には心底ガッカリさせられた。
仕事の帰り道、残念美女に遭遇した
あー、今日も疲れたなー…なんてため息をつきながら帰宅ラッシュ時の電車に乗り込むと、視界の先にはスラッとしたモデルのようば美女が立っていた。髪はこげ茶でキューティクルがツヤッツヤ、夏っぽく清涼感がありつつも落ち着いた大人の雰囲気が感じられるワンピース姿。なんかもう美貌だけで海賊王になれちゃうんじゃないかというくらいの美女。
その美女は優先席の向かいの、椅子も何もない広めの空間にいてそこの窓際に寄りかかるようにしてスマホを見ていた。きっと友達がインスタにアップした写真にイイネを押して回る作業か何かしていたんだろう。スマホに目が釘付けでこちらの目線を一切気にする様子もないんで、しばらく美女観察をさせてもらうことにした。
電車が走り出し、死んだ魚のような目で揺られるスーツ姿のオッサンたちからは負のオーラが滲み出ているが、その先には明らかに醸し出すオーラの違う女性が1人。もしかしたらマイナスイオンとか出てるんじゃないかと思うほどにキラキラしてる。
これはもう、美女を見て1日PC作業で酷使した視力の回復をはかろうと。枯れきった心に水を与えようと。きっと日々頑張っている私に与えられたささやかなご褒美なんだと。
そう思っていたところなんと美女、何を思ったか突然、思いっきりガニ股になってリラックスの体制に。
(イメージ図)
※誰がなんと言おうと美女です。
カザマの画力が追い付いていないのはさておき、美女は窓際の広く取られた空間の鉄の手すりみたいなところでバランスをとり、依然スマホに集中しながらあろうことか脚がどんどん開いていく。
もしかしたら定期的にやってくる産卵の時間なのかと思ってしばらく観察を続けてみたが、どうやらそうではないらしい。インスタにのめり込みすぎて自宅同様にリラックスモードに入ってしまったのか。
はたまた実はズワイガニが擬人化した姿で、そのスラッと伸びた美脚を人間界で生活するうえで違和感がないようにと無理やり真っ直ぐ正していたけれど、ふと油断してしまい本性が現れてしまったのか。(謎設定)
いずれにしてもその見た目の美しさとのギャップがすごすぎて、これも一種の芸術というやつなんだろうかと自分を正してみようとしてみたけれど、やっぱりどうにも私の知っている美の概念とは程遠いだらしないガニ股のフォルムがそこにはあった。
まわりの大人は見て見ぬふりなのか、みんなスマホを見つめるなり窓の外をボーッと眺めるなりして『いつもと変わらぬ1日が終わっていく…』みたいな顔していて、すぐそこにあるいつもと変わった光景に絶句しているのは私と、さっきまで一生懸命ガラケーでメールを打とうとしていた優先席に座っているおばあちゃんだけだった。
そんなこんなでガニ股に夢中になりすぎて、いつの間にかジョジョのゲームの自チームが全滅しているのに気付いたところで、どうやら美女の降りる駅に到着したらしい。
美女は何事もなく颯爽と電車を降りて行ったけれど、私は見逃さなかった。電車とホームの間の隙間を跨ぐとき、その日いちばんのエグいガニ股になったことを。
なんかさ、もう美貌だけで海賊王になれるんじゃないかとかさ、いろいろ妄想してたのにさ……なんかもう……