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【映画レビュー】『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は頭カラッポにしたいときにオススメの映画

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公式HP:映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』公式サイト

 

実に今さらなんですが、2015年公開の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を見たので簡単にレビューしたいと思います。

 

実写版『北斗の拳』と思ってもらえればOK

「マッドマックスってどんな映画なの?」と聞かれてズバリ一言で答えるのであれば、『実写版 北斗の拳だよ』で映画の内容の9割5分が説明できてしまう。世紀末な世界観とブッ飛んだ登場人物たちを純粋に楽しめる最高にハイな映画でした。

いつだかに平日の真っ昼間に昔のマッドマックスがテレビで放送されていて、何も考えずにボーッと見ていたことを思い出した。特にこれといって物語に深い内容があるわけでもなく、ただひたすらに荒廃した世界のなかで暴力が物を言うバイオレンスな世界を必死に生き抜くという、ただそれだけの非常にありきたりなものだった。

にも関わらず、そのシンプルだからこそ惹きこまれる世界観に目は釘づけになり、結局最後まで見てしまった。そして今回シリーズ最近作を見たわけですが、マッドマックスシリーズというのは基本的にそういう作りの映画なのだと、これを見てハッキリ思いました。再生ボタンを押したと思ったら気付いたら2時間経っていた。時間泥棒シリーズだこりゃ。

ちなみに冒頭で実写版の北斗の拳であると言いましたが、そもそもマッドマックスシリーズの第1作目は1979年に公開されました。それに対し北斗の拳の連載開始は1983年なので、実はマッドマックスシリーズのほうが世紀末な世界観の物語の先駆者でした。

しかし世間的な認知度は北斗の拳のほうが高いため、マッドマックスを見た人から「これ北斗の拳に似てね?」という感想が続々とあがってきたんだとか。しかし正確にはマッドマックスが北斗の拳に似ているのではなく、北斗の拳がマッドマックスに似ている(というかインスパイアされているらしい)ので、北斗の拳は『マンガ版マッドマックス』であるという言い方のほうが時系列的には正しいようです。

案の定、ネットでは「どっちがパクリなんだ!」みたいなすぐに何かを悪者にしたがる過激派の声も散見されますが、北斗の拳の原作者も調べた限りではこのあたりの話題に関して明言している様子はありませんし、マッドマックスシリーズの生みの親であるジョージ・ミラー監督も特にそのあたりに触れていないため、パクリだなんだと言うのはこの場合、野暮というものですね。それぞれ素晴らしい作品であることに間違いはありませんから。

 

なんで今さら見たのかというと

そもそもなんでこのタイミングでマッドマックス?ってな話なんですが、実は公開当時も多少、気にはなっていたものの「わざわざ劇場まで見に行くこともないか…」と後回しにしたっきり、すっかり忘れていたこの作品をなぜこのタイミングで思い出したかのように見たのかというと、『ネコノヒーシリーズ』などクセになる4コママンガや短編アニメーションなどを製作しているキューライスさんのブログで紹介されていたから。

 

www.q-rais.com

 

このなかで紹介されている最高にロックなギタリスト『コーマドーフ』の紹介文を見て、どうしてもこの目で実際に見てみたくなってしまったのである。

たとえ休憩中でもいざ出発となればすぐに演奏開始!というギタリスト魂が最高にイカス人物。なんか美味しそうな名前のくせしてビジュアルはなかなかにパンチが効いている。サイレントヒルのライブハウスステージとかに出てきそう。

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こいつの仕事は本当に演奏するだけ。別に戦ったりとかはしない。主人公に演奏を邪魔されて怒って殴りかかる場面こそあれど、出番のうちは常にギターを掻き鳴らすコーマドーフ。

自身のすぐそばを銃弾が飛び交おうが、炎が噴射していようが、どんな荒い運転の車の上だろうが、砂埃のなかを進もうが、彼は決して演奏をやめない。でも休憩するときは人一倍リラックスしてる。このON、OFFのメリハリ。全世界のギタリストは彼を見習うべきである。

あとこいつが出てくるたびになぜか笑ってしまう。すっごいド迫力のカーチェイスの最中、手に汗握る展開なのにチョイチョイ見切れるコーマドーフのせいで頬が緩む。というか声を出して笑ってしまう。この緩急のつけかたである。全世界のギタリストは本当に彼を見習うべきである。

 

ちなみに映画の内容を説明するのであれば、

『暴力が支配する荒れ果てた近未来で行われる壮大な鬼ごっこ。』

キューライスさんも冒頭でこう感想を綴っていますが、本当にこの通りです。

核戦争の後の荒廃した土地で力を付けた荒くれもの集団とそれに抗うそれぞれ勢力が織り成す超ド派手な鬼ごっこです。

ただ北斗の拳と違うところは、主人公は北斗神拳の伝承者でもないし、主人公がひたすら無双するわけでもないし、これといった明確なボスキャラも出てきません。強いて言えば『不死身のジョー』と呼ばれるゴッツイ爺さんがボスキャラとして出てきますが、これも所詮は北斗神拳伝承者にかかればものの数秒で、指先一つでダウンさ~♪程度の敵キャラです。心臓の位置が逆の男だったり、手からビームを出す主人公の兄とかは出てきません。

なので北斗の拳ではバッタバッタとやられていくヒャッハーなザコキャラどもが活躍するスピンオフ映画という見方をしても面白いのかもしれません。(※あくまで例え話です)

 

頭カラッポで見ましょう

ということで内容を説明しようにも『北斗の鬼ごっこ』が全てなので、詳細は是非とも自分の目で確かめてほしいと思います。

ちなみに監督のジョージ・ミラーは『ベイブ』や『ハッピーフィート』といったハートフルな映画を手掛ける監督でもあります。そんな監督がセンチメンタルな作品を手掛けているうちに心のなかで怒りがふつふつと湧き上がり、渦巻き、それが爆発した結果できあがったのが、この『マッドマックス』という作品なんだそうです。子ブタやペンギンが犠牲にならなくてよかった…。

しかもこの映画、上映時間の9割は何かしらが破壊されていますが、このほとんどがCGではなく実際の映像らしいです。監督の心の闇深すぎだろ…。

ということで、何も考えずにドッカンドッカンやってる映画が見たいそんな日にピッタリのマッドマックスでした。

ちなみに公開からだいぶ日も経っているので、小さめのレンタルショップではもう置いていない可能性もありますね…。

 

そんなときは自宅にいながら映画をレンタルするサービスを利用するのが1番!

正直、わざわざレンタルショップまでマッドマックスを借りに行くためだけに外出するのも…という人はネットでレンタルする方法もオススメですよ。

私はAmazonプライム会員なので、Amazonプライムビデオレンタル料金100円を払うことで視聴しました。

すっかりオブジェと貸していたPS4を起動する口実が欲しかったのでテレビ画面に映して視聴したのですが、HD画質が無料で見ている映画とは比にならないくらいの高画質!

感覚としてはDVD以上、BD未満(もしくはそれと同等)だったので、これがたった100円でわざわざレンタルショップに足を運ばずに見られるのであれば、かなりコスパいいんじゃないですかねこれ。

ちなみにコーマドーフのおかげで少なくとも5回は声を出して笑ったので、一笑いあたり20円です。かなりコスパいいんじゃないですかねこれ…!(大事なことなので2回言いました)