よくみれば雑食

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【雑学】「梅雨」ってどうして「つゆ」って読むのか知ってる?

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ここのところ涼しい日が多いなぁと思ったら、気付けばもう梅雨入りしているんだそうで。

確かに言われてみれば雨よく降ってんなぁと。というか時期的にそのくらい気付けよ俺。って感じなんですが。

んで、ここでふと気になったことがあるんですが、なんで「梅雨」って書いて「つゆ」なんだろか?普通に読んだら「ばいう」じゃないか。

なんなら「梅雨前線が発達し…」とか天気予報で言ってるときは、ばいうじゃないか。

漢字の読み方からしたって梅雨に「つ」の要素も「ゆ」の要素もねぇじゃねぇか。

 

あぁぁぁぁああぁぁぁああぁアカン!気になってきた!すごく気になってきた!こりゃ由来を調べなアカン!!

 

って仕事中になりまして。(決して仕事をサボりたいわけではない)

この謎がスッキリサッパリ解決しないと仕事も手につかないんで、すぐにキッチリ調べました。(断じて、決して、間違っても仕事をサボりたいわけではない)

 

『梅雨』の読み方は当て字だった

さて、梅雨という感じの起源は今から遡ること1200年ほど前。

舞台ははるか昔の中国の王朝である唐。この時点ですでに「梅雨」という文字は存在していました。

なんで中国?って話なんですが、夏になる前のジメジメとした雨が降り続く日というのは何も日本に限った現象ではありません。ご近所さんの朝鮮半島や中国の一部でも見られるものです。

そして中国では梅の木は国民に身近な樹木として多くの人に親しまれています。その梅の実がなる時期に降る雨ということで、「梅雨」という文字が生まれたという説が濃厚なんだそうで。

 

とまぁ、漢字が生まれた理由が分かったところで、何故これをつゆと読むのかという疑問がまだ解決していませんが、これには日本特有の文化である『当て字』が関係しています。

日本では平安時代からこの時期を表す言葉として「つゆけし」という表現が用いられていました。これは「露(つゆ)」が多くジメジメしている時期をさしています。

そして「梅雨」という漢字が日本に伝えられたとき、読み方として同じくこの時期を表す「つゆけし」をあてがい、梅雨をつゆと読むようになったというようで。(諸説あり)

 

なお、日本に伝えられた時点では「ばいう」と読んでいたようで、「つゆ」と読み始めたのは江戸時代からという説が濃厚のよう。

ちなみに、ジメジメしてカビが生える時期であるということもあり「黴(かび)」という漢字を用いて「黴雨(つゆ)」と読むこともあるようだ。(これまた諸説あり)

……いや、まぁ、意味は分かるけれども。にしたってカビの雨とか地獄絵図もいいところ。それただのカビルンルンじゃねぇか。

顔が汚れて力が出ないので黴雨の時期は出社できませんとか言いてぇなぁ。

 

せっかくなんでオマケの豆知識

ちなみに梅雨の時期である6月は陰暦で「水無月」と呼ばれているのは周知のとおり。

水ならたんまり降っとるやろがい!って話なんですが、これはもともと「水の多い月」という意味の「水な月(みなづき)」という言葉があったんだそうで。

そこで何を思ったのか、全部漢字のほうがカッコよくね?ということで「な」という発音に当て字をすることになり、よりにもよって「無」という漢字を当ててしまったのが由来なんだとか。もうちょいマシな漢字あったと思うんだけどなぁ。

 

だがしかし、こんなアホなチョイスだとしても昔の人の言葉遊びにはどことなく風情があるから良い。

水がたんまりあるのに水無月。うむ。なんだか一周回ってオサレな気がしてきたぞ。

ということで明日から使える豆知識、雨宿りしながらの会話のネタにでもどうぞ。

 

それでは。

 

(2018.6.13 追記)

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id:charlotte102さんとid:UrushiUshiruさんより質問をいただいたので調べてみたら、そもそも「無」という漢字には「の」という意味が含まれていたみたいですね。

つまり、『「な」の音に「無」を当てた』のではなく『「無」には「の」と「ない」の2つの用途があった』という説のほうがそれっぽいですね。

それと昔の時期と照らし合わせると梅雨の直後の時期をさして神無月と言っていたという説もあるようで、水無し月という解釈もあるようですね。

うーむ、奥が深い。

 

参考:水無月(みなづき) - 語源由来辞典