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【映画レビュー】『ルイスと不思議の時計』は名探偵コナンであり、ポケモンであり、佐藤二朗だった

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出典:映画『ルイスと不思議の時計』公式サイト


ルイスと不思議の時計を観たんですが、これはもうコナンであり、ポケモンであり、佐藤二朗でした。

これはあれかなぁ、仕事終わりのボーッとした頭で観たのが悪かったのかなぁ。とにかくコナン君と佐藤二朗がずーっと会話してるようにしか見えなかったんですよ。

そんでときどきサトシ。ピッピカチュウ!が聞こえてこないのが不思議なくらい。コナンがいるんだから光彦も出てこいや。

あ、それと佐藤二朗はただの佐藤二朗でした。特に代表的なキャラとかもないんで例えようがない。というか佐藤二朗その人自身がキャラみたいなもんなんで。

てことで言いたいことの7割は終わったのだけれど、少々ボリュームに欠けるため、もう少しだけ映画についてザックリと感想を。

 

想像以上にファミリー向けの映画でした

さて、本作を一言で表現するのであれば「王道のファミリー向けファンタジー映画」で間違いないと思う。

つまり大人が1人で観に行って「はぁぁぁぁぁぁん♡ 感動するぅぅぅぅぅ♡」となる類のものではないのだけれど、レイトショーには私も含めおひとり様が数人いた。

もう劇場内でこの寂しさを共有したらおひとりじゃないよね、私たちファミリーだよね、そんなことを思いながら粛々と観てきた。

 

設定としては、不慮の事故により両親をなくしたちょっと変わり者の少年と、そんな少年を引き取った二流の冴えない魔法使いのオッサン(母方の叔父さん)、そしてそれを喧嘩しながらもしっかり支えてくれるマダムが巨悪に立ち向かうというコテコテの王道パターン。

3人で協力することにより人間性にも成長が見られ、助け合うことは素晴らしい!という物語も文字にするとすげぇクサいけれど、王道ファンタジー映画で映像で見せられると心が温まる(ような気がする)からやっぱ映画っていいなって思いました(小並感)

 

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微笑ましいシーン

 

ちなみに舞台は古びた立派なお屋敷で、そこにはハロウィン用のカボチャが年中飾られている。さらに屋敷のなかは沢山の時計が飾られているという不思議空間で、そこに犬のような素振りを見せる椅子に、トピアリー(植木アート)の動くライオン、そしてこの手の映画にはお約束の動く絵画など、まぁ『ハリーポッター×アダムスファミリー÷2』をしたような世界観なのであった。

物語の展開としてはいささか急ぎ足で、ひょんなことから主人公の少年が割とあっさり魔法を覚えちゃうあたりに言いようのない呆気なさがあったり、なんとなくで蘇生魔法(呪文?)が使えちゃって、挙句それが悪の親玉でしたというぶっ飛んだ展開に「おやおやぁ?」となる場面も多かった。

けどまぁ、黒づくめの組織に不思議な薬を飲まされて体が縮んだり、あれだけの威力が出る脚力増強シューズを年中使い倒してて無事な足の謎とかいろいろツッコミどころあるしこのくらいは許容範囲内か。…え?作品が違う?

 

ファミリー向けにしてはエグいシーンがあるなぁと思っていたら

劇中になかなかにリアルなゲロを吐くカボチャが出てくるのだが、こいつがなかなかパンチのある見た目をしている。あのハロウィンでよく見るニッコリ笑ってるやつじゃなくって、どちらかというと男梅寄りのビジュアル。

これがマジで「ドボチャア」という擬音が聞こえそうなほどグロいゲロ(多分かぼちゃの中身)をぶち撒けるシーンがあるのだが、これがまたB級ホラーでゾンビが吐き出しそうなアレと通ずる気持ち悪さがあって。

それどころか、トピアリー(植木アート)のライオンがウンチしたり、不気味な見た目の人形が動き出したり、その他にもちょいちょいブラックユーモアに溢れていたりお下劣なシーンがある。

 

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こっ、怖えーよっ!

 

これファミリー向け映画にしてはずいぶんと攻めてるなぁ…と思ったらどうやら監督のイーライ・ロスという人物、B級ホラーが本職でそのうえグロ・ゴア表現を躊躇なく見せるタイプの監督なんだとか。

それがまぁこんな180度違ったテイストの映画をよく撮ったなぁと感心するのと同時に、ちょいちょい不穏なシーンが出てくるのは本職の癖がどうしても我慢できなかった(隠しきれなかった)んだなぁとやけに納得した。

これもしかしたらそのうち『ルイスと不思議の時計(グロテスクver)』とか出たりします?

 

Netflixの連続ドラマを観てるみたいだった

で、総括としては「なんかすごく出来のいい海外ドラマ見てるみたいだな」でした。

確かにポイントポイントで「ここ!盛り上がるところです!」っていう分かりやすいシーンはあるんだけど、なんか全体的にまったりしているというか…Amazonのプライムビデオで観れるようになるまで待ってても良かったような…。

決して面白くないわけではない。むしろ物語そのものはよく出来ている。のだが…うん、やっぱ巨大スクリーンで観なくても良かったかな。

会話劇が多めで映像に動きがないシーンが多かったのもきっとそう思う理由の1つだったんじゃないだろうか。

そして思ったよりも内容がハロウィンしてて、上映終了間近のこのタイミングで観に行ったのは完全に時期を間違えた感(出遅れた感)が否めなかった。

ということでもうすぐ上映終了(のはず)の本作、まだ観ていないファミリーの皆様は是非とも劇場へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

おひとり様は素直にネット配信されるのを待ちましょう。では。