歩きスマホブリトニー VS 歩き読書金次郎

歩き〇〇は危ないからやめようってよく言われているじゃないですか。

歩きスマホを筆頭に、歩きタバコなんかも問題視されてますよね。

特に歩きタバコしてるやつは、てめぇコノヤロウふざけやがってそこかしこで毒ガスまき散らしてんじゃねぇよクソがマナーを守れないなら吸うんじゃねぇよそんなんだから喫煙所も減って肩身も狭くなるんだよそのくせしていっちょまえに権利だの何だのとほざきやがってそんなに吸いてぇんなら吸ってもいいけど吐くなよ大好きな煙を全部飲み込めよおまえらのせいで非喫煙者のみならずマナーを守ってる優良な喫煙者にまで迷惑がかかってんのわかんねぇのかよドチクショウが頭頂部からズルッとハゲろこのタコ！って思ったりもするんですけど、今回の記事とは一切関係ないのであんまり悪口とかは言わないでおきますね。

怒るギャル、暴れるババア、傍観する駅員

よく晴れたある日、目的の駅に到着し電車から降りる。この日は朝からどうにも気分が乗らず憂鬱でした。

そんなとき、ふと目線を横に向けるとブリトニースピアーズかってくらいパッツパツのホットパンツとTシャツを身に纏ったギャルがいたんですね。

隠す気なんてさらさらないという主張の激しいハミケツを見て、うわぁ！！ビッチだぁ！！！その潔さや良し！！！ってついついテンション上がっちゃったんですけど、ブリトニー、めっちゃくちゃスマホをガン見してるんですよ。それぜってぇ使いにくいだろっていうウサギの形したカバーの存在感がすごいスマホしか見てないんですよ。

すれ違う人にバッコバコ当たってるけどそんなのお構いなしで狂ったように画面をタップしているブリトニー。もう自動改札の目の前まで来てるけどそのままぶつかるんじゃねぇかな…。

と思っていると、なんとあちらからは文庫本から一切目線をそらさずスタスタ歩いてくる歩き読書ババアが向かってくるではありませんか。その様たるや、まるで二宮金次郎像。

すれ違う人にバッコバコ当たってるけどそんなのお構いなしで狂ったようにページをめくる金次郎。そのリュックのなかには薪の束でも入っとんか？

しかもこの2人、こちらからとあちらからで同じ自動改札機に向かっているわけです。このままではごっつんこ不可避。正面衝突は免れません。

あぁ！もう間に合わない！ごっつんこする！どちらかが第三の目を開眼してきわっきわのところで避けるとかしないともう間に合わない！あ、あぶなーい！

ラウンドワン、ファイッ！

案の定、ミラクルなど起きるはずもなくブリトニーと金次郎が正面衝突。完全なる予定調和。宙を舞う文庫本、落下するウサギスマホ。

あーあー言わんこっちゃない。今回のケースはどちらに非があるかという話にはならないはずだ。だってどっちにも非しかないもん。お互いに謝って一件落着だな。

と思っていたんですけど、なんかブリトニーも金次郎もブチギレてる。やれ「てめぇが前を見てない」やら「おまえがよそ見していた」やら罵倒の応酬が止まらない。

お互いに「お前が言うな」的な言葉で罵り合い、結果、通行止めになる自動改札。ドン引きする通行人。完全に「めんどくせぇ…」って内心が顔に出ている駅員。なぜかキレてるオッサン。カオス。

ブリトニーが張り手をすれば金次郎がグーパンで返す。金次郎が文庫本でビンタをかませば、ブリトニーがヒールで脳天をかち割る。観客と化す通行人。焦って応援を要請する駅員。なぜかキレてるオッサン。地獄絵図。

結局、ギャルとババアはしばらく殴りあったあと、駆けつけた警官と駅員に取り押さえられそのままどこかに連行されてました。

いやぁ、朝から面白いもんを見た。自宅でゴロ寝しながら下手なB級映画を見るよりも、よっぽど面白いエンタテイメントショーが見れた。やっぱり生は臨場感が違う。

ということで、突如繰り広げられたファイティングショーに大満足し、沈んでいた気分もどこへやら。ウッキウキで目的地へ向かう私なのであった。

そして20分遅刻した。