【ボロクソ】『彼がおごってくれないときの対処法』とかいうクソ記事
いまやネット上でも盛んに男女平等というテーマについて議論されるこのご時世に、こんな記事を発見した。
トイレに逃げるが勝ち!? 彼がおごってくれないときの対処法 | 女子力アップCafe Googirl
いやー、正直目を疑いましたよね。Twitterとか個人のブログで好き勝手に言うのならまだしも、ライターの仕事として媒体に載せる記事かよこれ…。
ということで、読めば読むほどにあまりにも酷い内容だったもんで、今回はこの記事に噛みつきたいと思います。どうぞよろしく。
女子力アップ(笑)
上記の記事だけで掲載されているサイト全体を批評するのはナンセンスなので、新着記事をいくつか閲覧してみた。その結果、素直な感想としては『女性誌のワンコーナーの詰め合わせ』みたいなサイトだと思った。
女性誌をちゃんと読んだことないんでイメージなんですけど、最新のファッションコーナー、イチオシ化粧品コーナーの次くらいに箸休め的にこういう記事が載ってそうだなぁと。
特にこれといって変な記事ばかり載せているわけでもなく、気軽にサラッと読めてかつ、知的好奇心を適度にくすぐるような記事が多かったように思えた。
もちろんなかには香ばしい記事もあったけれど、上記の記事ほどに失笑レベルのものはなかなかなかった。
で、これたぶん筆者は割と真面目に書いてるっぽくて、この人が書いている他の記事もいくつか見てみたけれど普段から炎上を狙っているような素振りはなかったんですよね。たまにこういうスタイルのギャグをぶつけてくるスタイルなのかと思ったけれど、どうやらそういう感じでもないし、特に記事のなかにもオチをつけていないところを見ると、この記事はギャグでもネタでもない可能性が高い。
となるとですよ。なるほど。これはイタい。相当イタいぞこれは…。
まずこの記事は女子力アップじゃなくて、乞食力がアップしちゃってると思うんですよね。これは昨日Twitterでもチョロっと書いたんですけども。
なるほど!これは参考になるわね!ってバカヤロー。
— カザマ ケイタ (@kazama_zassyoku) 2018年4月29日
ギャグかと思ったら大真面目に乞食レッスンしてんじゃねぇか。
トイレに逃げるが勝ち!? 彼がおごってくれないときの対処法 https://t.co/4lkrIPgPtb
そのほかにも言いたいことがいっぱいあるんだけど、すべてにツッコむと1万字オーバーの超大作になってしまいかねないので、厳選していくつか紹介していければと思います。
ツッコミどころが多すぎてまとまらない
まずタイトルからしてもう香ばしいんですよね。
『トイレに逃げるが勝ち!? 彼がおごってくれないときの対処法』
おまえはいったい何と戦っているんだ。そもそもおごってくれないときの対処法ってなんだ。
せめて、『彼へのおねだりはこれを実戦してみよう!』みたいなタイトルだったら100歩譲って分かるけど、おごってくれないときの対処法ってタイトルがもう頭悪すぎない?
そして冒頭の記事の内容紹介。
男女平等がうたわれる世の中になったとはいえ、デートの食事代は彼にお任せしたいのが女子の本音。お会計で財布を出してイソイソとお金を払う自分……ちょっと情けなくなってしまうこともありますよね。
出典:ジョジョの奇妙な冒険
世間一般では男女平等を謳いつつも、デートのときくらいは特別扱いされたいという気持ちは分かる。それは全然いいんじゃないでしょうか。
でもそれを『女子の本音』で言葉でまとめるのはどうなのか。女子はみんなそう思ってますよね!みたいな書き方してるけど、男もおごってもらえるもんならおごってほしいのが本音だぞ。
そしてこの記事のなかで最も意味不明なのが、『お会計で財布を出してイソイソとお金を払う自分……ちょっと情けなくなってしまうこともありますよね。』の部分。
ん?どういうことかな?ちょっと言っている意味がよく分からないんだけど。何かを食べたり、サービスを受けたりしたことへの対価としてお金を払う。この基本的な考え方が情けないってどういうこと?え?なに?全然わからない。
むしろキチンとした教育を受けていればそんな考えに至るほうが珍しいと思うんだけど、そういう自分自身が情けなくはならないの?
そして続く本文では段階別に実践編のレクチャーをしているのだが、最終的なレクチャーがこちら。
もしも、お会計前に姿を消すタイミングを逃してしまったら、残された道はお会計のときに勝負するのみ。レジでのお会計の瞬間は踏ん張り時です。彼の「えっ? 出さないの?」という視線を感じてもグッと我慢してニコニコと平静を装います。
財布に手を伸ばさない態度を一貫していれば、彼は店員さんの手前、全額を支払うはず。そして、「さっきのお金……」と要求される前に「今日はおいしかったね、ごちそうさま!」とたたみかけるのです。
それは食い逃げって言うんだよ。
どうでしょうか。男性のみなさん。そろそろ頭が痛くなってきましたでしょうか。
いかがでしょうか。良識ある女性のみなさん。こんな記事が女性の総意みたいな書かれかたしていて悩ましいでしょうか。
恥の上塗りというか、人間レベルの低下というか…。そこまでしてタダ飯にありつきたいのか。でもこの筆者、まだまだ畳みかけます。
おごってもらったあとのアフターケアまでご丁寧にレクチャーしてくれるのですが、
当然のことですが、必ずお礼を言いましょう。食事をおごるだけで彼女はこんなに喜んでくれるんだ、と彼が気づいてくれればこっちのものです。
そんなつもりはなくても、「次は私に出させてね!」と言っておきましょう。「おごられて当然と思っていないわよ」というアピールになります。
「こんなステキなお店、○○くんとだから入れたんだよね」「○○くんのおかげでとっても楽しい食事だった」と上手に彼を立ててみましょう。不意におごらされたことで彼が落ち込んでいたとしても、その一言で帳消しにしちゃいましょう。
出典:賭博黙示録カイジ
彼が落ち込んでいても帳消しに……???
そもそも落ち込ませる原因を作ったのは誰だっていう話なんですがそれは…。
カオス。これがホントのゲスの極み乙女。
もう理解が追い付かねぇよ。どこの世界の話をしているんだよ。
ここまで読み進めるといよいよ体調が悪くなってくることが実感できますが、ご安心を。この記事はいよいよまとめに入ります。
今回ご紹介した方法を実践すれば、ほとんどの男子がおごってくれるはず。しかし、中にはどんな手段を使ってでも食事の会計は割り勘! と決めているツワモノ男子もいます。
しかし、おごってくれないからといって自分に愛がない、と感じることはやめましょう。彼は、あなたにお金持ちと思われたいとは思っていないのです。お金があってもないふりをして、あなたを試している可能性だってあります。もちろん、本当にケチでおごってくれない場合もあるので、見極めは必要ですよ。
もうそこに愛なんかねぇよ!!!
愛がないと感じたんならそれは本当に愛がないんだよ。とっくに愛想つかされてんだよ。二度目はねぇんだよ。
金持ちと思われたいだなんて思ってないのはその通り。ただし、試している可能性なんてもんは更にない。おごるときはだいたいカッコつけたいだけ。ただそれだけ。割り勘を申し出るということは、それはあなたがカッコつける相手だと思われていないという極めてシンプルな事実がそこにあるだけ。
もちろん、その背景には気心が知れている友人だからとか、おごる・おごられるという気遣いが面倒だとお互いに認識しているからとか、いろんな意味合いがあるんだと思うし、ゲスい感情はいっさい無しで、おごる・おごられるを日常的にする間柄の人だっていっぱいいる。
そういったことをすべて無視して『おごってくれない男=ケチな男』というレッテルを貼り付けている時点でもう、散々言われている男女平等だのセクハラだのといったいろんなものの概念が音を立てて崩れていく。#Me Too。
ライターとはいったい…(困惑)
驚くことに、なんとこの記事を書いたのは2人の子どもを持つフリーのライターなんだそうだ。これを本気で書いてるんだとしたら旦那が報われねぇよ…。
だがしかし、記事の出来栄えどうこうはひとまず置いておいて、この記事の存在意義・このライターの仕事の出来という意味で言えば、少なからず掲載サイトに貢献しているのは間違いない。
なぜなら、ここにまんまとプレビュー数に貢献した男がいるからである。そう。今回に関しては、まんまと釣られてしまった私の負けなのだ。
そのうえこうして記事にまでしてしまって、あちらからすれば
実はブロガーさんが無料で広告してくれたお陰でこの記事のプレビューが増えたんだクマ。
という話になってくるのだ。ド☆畜生。
そのうえ、「このレベルの記事で寄稿料もらえるなんてライターって簡単じゃね?」って錯覚させて、会社勤めに疲れた社会人をフリーライターという修羅の道に陥れる罠である可能性すらある。悪魔か。(深読みしすぎ)
ちなみに私は読み終えてしばらく、
出典:DEATH NOTE
状態だったということをお伝えしておきます。
これを読んだ他の人の素直な感想も是非とも聞いてみたいところだけど、みなさんはどう思いますか?
こんな回りくどいやりかたを実践しなくちゃおごってもらえないような人は、男とか女とか以前に人間性に問題があるような気がするんだけどなぁ。